解りにくいSD(microSD)カードの規格について、簡単にまとめてみる

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SD(micro SD)カード

スマートフォンやデジカメ、ゲーム機など、様々な機器で使用されているSD(micro SD)カードですが、誰もが一度は使ったことがあるんじゃないかと思います。

デジカメからパソコンに写真を写したり、また、スマートフォンに音楽を移したりなど、非常に便利なメディアです。

でも、いざカードを購入にお店に行ってみると、様々な種類があり、どれを購入していいのか迷ってしまいます。

購入の時に一番気にするであろう容量を見ても、同じ「32GB」のカードで、価格が違っていたりして、この違いは何?? と思ったりするわけです。

よく聞く有名メーカーと、聞いたこともないような知らないメーカーで価格が違う、、、ということであれば、製品に対する信頼性や保証の充実等の違いじゃないか?? と理解もできますが、同じようなメーカーで価格が違ったりすると、何で?? と思うわけです。

実は、SDカードにも、様々な規格があり、それによって価格が異なっているのです。

その規格について、簡単に触れていきます。

SD(microSD)カードは、データを保存する「フラッシュメモリ」と、そこに書き込みや読み出しを行う「コントローラー」で構成されています。

この仕組みは、USBメモリ等と同じです。

同じ形式のカードメディアでは、「コンパクトフラッシュ」、「スマートメディア」、「メモリースティック」など、様々なメディアが発売されましたが、シェア争いの結果、現在ではSD(microSD)カードが一番普及したメディアとなりました。。

「SDカード」と「microSDカード」

まずは、「SDカード」と「microSDカード」の違い。

どう違うの?? と思うでしょうが、サイズの違いのみです。特に性能差などがあるわけではありません。

携帯のSIMカードの「microSIM」と「nanoSIM」のようなもので、大きさが違うだけ。

ちなみに、以前は「SDカード」と「microSDカード」の中間サイズに当たる「microSDカード」というのものがありました。

こちらは、より小さい「microSDカード」の普及とともに市場から消えていき、現在は見かけることはほとんどありません。

「SDカード」と「microSDカード」はサイズだけの違いなので、サイズ変換アダプタを使うことで、「microSDカード」を「SDカード」として使用することも可能です。(販売されている多くの製品には変換アダプタが付属しています。)

それだったら、「microSDカード」とアダプタがあれば「SDカード」は要らないよね?? と考えてしまいがち。

「microSDカード」を「SDカード」として使用する場合、間にアダプタを介するので、その分、接触不良などの問題が発生する可能性がわずかながらも高くなります。

また、理論上ではアダプタを介しても速度の低下は無いと言われていますが、金属端子での接続が1つ増えるわけなので、若干の速度低下などは考えられます。

ですので、速度や安定性を重視する場合は「SDカード」の機種には、アダプタを介した「microSDカード」ではなく、「SDカード」を使用した方が良さそうです。

容量の規格

「microSDカード」と「SDカード」が同じものであることを確認した上で、次は容量について。

実は、今回、「128GB」の「microSDカード」を購入しました。

地元のディスカウントストアで「1,980円(税込)」でした。

「磁気研究所」という馴染みの無いメーカーの商品ですが、この価格の安さにつられてしまいました。

このカードを元に、容量の規格について話題にします。

購入したカードをよく見ると、「128GB」という容量以外に「CLASS」とか、「XC」とか色々な記載があります。

ウチが所有している他のSD(microSD)カードにも表面に様々な記載があります。

容量の面で注目するのは、「SD」や「microSD」という文字の下にある文字です。

現在、SD(microSD)カードには、「SD」「SDHC」「SDXC」「SDUC」という4つの規格があります。

「SD」が一番古い規格で、「最大:2GB」までの容量を使用できました。

初期の頃のカードは、「16MB」や「32MB」などの小さな容量だったのですが、時代とともに、デジカメの画素数が増えたり、やりとりするデータ量が増大してくると、「2GB」では足りなくなってきました。

そこで、大幅に容量をアップした「最大:32GB」までを使用できる「SDHC」という規格が登場しました。

ところが、それでも足りなくなり、次に「最大:2TB」までを利用できる「SDXC」という規格ができるわけです。

今あるSD(microSD)カードの規格をまとめると、、、

 SD:最大 2GB
 SDHC:最大 32GB
 SDXC:最大 2TB
 SDUC:最大 128TB

ここで、先ほどのSDカードの写真を見てみましょう。

4GB SDカード:SDHC
16GB microSDカード:SDHC
128GB microSDカード:SDXC
256GB microSDカード:SDXC

つまり、「SD」や「microSD」という文字の下には、規格が記載されています。

ここで注意点が1つ。

カードの相手側となる機器(デジカメやスマートフォン、カードリーダー等)も、この規格に対応していないといけません。

今回購入した「SDXC」規格の128GBのカードを「SDXC」の規格に対応していないカードリーダーや機器に使っても認識しなかったり、誤動作をします。

また、機器によっては「SDHC」に対応しながらも、内部のソフトウェアの都合で使えるのは「8GB」まで、、、なんてものも多数存在します。

そのため、SDカードを購入の際には、使用する機種が、どの容量まで対応しているのかを確認して間違えないようにしましょう。

速度の規格

容量の規格の他に、速度の規格があります。

最初の規格である「SD」の時代は、最大でも「2GB」でしたので、あまり速度を重視する必要はありませんでした。

ところが、新しい規格で容量が大きくなると取り扱うデータ量も増えるので、書き込みや読み込みの速度のことも考えないといけなくなりました。

そこで、「スピードクラス」という速度の規格が生み出され、「SDHC」以降のカードに表記されるようになりました。

その「スピードクラス」は以下のようなクラスに分けられています。

 CLASS 2:2MB/sec
 CLASS 4:4MB/sec
 CLASS 6:6MB/sec
 CLASS 10:10MB/sec

ここでの速度は、最低の速度の保証です。

「CLASS 2」の場合、最低でも1秒間に2MBの速度が出るという意味になります。

ここで、先ほどのSDカードの写真を見てみましょう。

4GB SDカード:CLASS 4
16GB microSDカード:CLASS 6
128GB microSDカード:CLASS 10
256GB microSDカード:CLASS 10

どのカードにも「スピードクラス」の表示があることが確認できます。

「スピードクラス」規格では、「CLASS 10」の表記があるカードが最速となります。

その後、カード容量の増加に合わせて、もっと早く転送できる技術が生まれ、新たな規格「UHS:Ultra High Speed」が登場します。

その規格「UHS」は、、、

 UHS CLASS 1:10MB/sec
 UHS CLASS 3:30MB/sec

こちらも、最低の速度の保証です。

最低保障速度は「CLASS 10」とそんなに変わらないような数値ですが、実際には数倍の速度がでます。

ウチの手持ちのカードの中で確認すると、、、

128GB microSDカード:UHS CLASS 1:U1
256GB microSDカード:UHS CLASS 3:U3

2枚に対応する表記があります。

ただし、「UHS」対応のカードについては、機器側が「UHS」に対応していないとスピードはでません。

機器側が「UHS」に対応していない場合、「スピードクラス」の数値になってしまいます。

つまり、この2枚のカードも「UHS」非対応の機器に使った場合、「CLASS 10」の速度での運用となります。

更に、これ以外にもスピードの規格があります。

ビデオカメラやアクションカメラ、ドライブレコーダーなど、映像分野の機器でもSD(microSD)カードが使われるようになり、「ビデオスピードクラス」という規格が使われるようになりました。

高画質の動画などは、データ量も大きいため、安定して撮影するためには、記録メディアにも十分な転送速度が必要になりました。

そのため、映像関連機器での使用の目安として規格が登場したわけです。

その規格は、、、

 V6:6MB/sec
 V10:10MB/sec
 V30:30MB/sec
 V60:60MB/sec
 V90:90MB/sec

こちらも、最低の速度の保証です。

ウチの手持ちのカードの中では、、、

256GB microSDカードV30

1枚だけ対応する表記があります。

SDカードに記録をするビデオ機器を使う場合は、マニュアルに記載のあるスピード規格のカードを選ぶようにしましょう。

これで、一通り速度の規格については終わり、、、と思ったのですが、手持ちの256GBのmicroSDカードをよく見ると、、、

「A1」という記載があります。

最後にこちらの説明を、、、

これは、「アプリケーションパフォーマンスクラス」の表記です。

「Windowsタブレット」のような機器を使用する場合、本体のストレージ容量の少なさからSD(microSD)カードにソフトをインストールするような使い方をしがちです。

スマートフォンなどでも、本体の容量が少ないので、データをSD(microSD)カードに移したりすると思います。

その際の快適度みたいな規格です。

様々なデータをランダムに読み書きする場合に最低スピードを保障する規格となります。その規格は以下の通り。

 A1:読み 1500 IOPS:書き 500 IOPS
 A2:読み 4000 IOPS:書き 2000 IOPS

こんな表記を見ると、IOPSって何?? となりますよね。

IOPS = Input Output Per Secondのこと。

1秒間に処理できる読み書き回数のことで、ハードディスクやストレージの性能の指数として用いられています。

この規格があるカードは、パソコンなどでもある程度快適に使えるという目安になります。

さて、ここまでがSD(microSD)カードの速度の規格に関することです。

互換性

これまでの説明から、容量と速度の規格は、パッケージやカード表面に記載されている情報から確認ができることが解ったと思います。

これを目安に購入すれば大丈夫です。

同じ容量で価格が違う場合は、速度の規格に差があったりするわけです。

尚、容量の規格「SD」、「SDHC」、「SDXC」、「SDUC」については、下位の互換性があります。

「SD」しか使えない機種は「SD」の規格のカード(2GBまで)のみの使用になりますが、「SDHC」に対応した機種では、「SD」規格も使用できます。

同じく「SDXC」に対応した機器では「SD」、「SDHC」規格も使えるわけです。

使用用途に応じて、使用するカードの容量や速度を価格の面から考えると良いと思います。

まとめを兼ねて、今回購入したカードは、、、

まとめを兼ねて今回購入したカードの情報は、、、

容量:128GB
カードの規格:microSD XC
スピードクラス:CLASS 10
UHS:CLASS 1

外パッケージが無くても、ここまではカードに記載された情報から確認できるわけです。

フラッシュメモリの種類

これまで記載した規格の違いで、価格が異なったりすることは解ったと思いますが、店の売り場を見ていると、明らかに価格の高いカードがあったりします。

同じ容量で、他の製品と比べて、一桁金額が異なったりしているカードです。

ぼったくりなのか?? と思ったりしちゃうのですが、SD(microSD)カードでは、もう1つ重要なことがあるんです。

この話題の最初に、SD(microSD)カードは、データを保存する「フラッシュメモリ」と、そこに書き込みや読み出しを行う「コントローラー」で構成されていると記載しました。

この「フラッシュメモリ」にいくつかの種類があり、これによりカードの価格が異なるのです。

現在、「SLC」「MLC」「TLC」「QLC」と4つの種類があります。

SLC = Single Level Cell / シングルレベルセル
MLC = Multiple Level Cell / マルチレベルセル
TLC = Triple Level Cell / トリプルレベルセル
QLC = Quad Level Cell / クアッドレベルセル

違いを簡単に説明すると「フラッシュメモリ」は、セルと呼ばれる場所にデータを保存します。

SLC = シングルレベルセル は、その名の通り、1つのセルに1つのデータを保存します。

MLC = マルチレベルセル は、1つのセルに2つのデータ

TLC = トリプルレベルセル は、1つのセルに3つのデータ

QLC = クアッドレベルセル は、1つのセルに4つのデータ

これを考えると、「SLC = シングルレベルセル」で4つのデータを保存するためには4つのセルが必要となります。

つまり、同じ容量を保存できるフラッシュメモリを作る場合、「SLC」が多くのセルを必要とする一方で、「QLC」は、その1/4のセルでまかなえます。

これが「価格差」になります。

「QLC」の方が4つのデータを保存できて高性能だね、、、と思って間違いではないのですが、このセルには書き換えによる寿命があるのです。

1つのセルに1つのデータを保存する「SLC」と、4つのデータを保存する「QLC」では、当然ながら多くのデータを保存する「QLC」の方がセルを酷使するため、寿命が短くなってしまいます。

一般的な書き換えの寿命は、下記が目安とされています。

・SLC = 約100000回
・MLC = 約10000回
・TLC = 約1000回
・QLC = 約1000回弱

今回購入した128GBで「1,980円(税込)」のような格安のSDカードは、ほとんどが「TLC」もしくは「QLC」のフラッシュメモリが使われています。

種類の表記が義務付けられているわけではありませんので、実際に見分けることはできません。

ですが、長寿命な「SLC」や「MLC」については、メーカ側も「MLC」採用で長寿命!! みたいな感じでウリにしてパッケージに記載しているので、記載がなく、安価なカードの場合は「TLC」か「QLC」だと思って間違いありません。

容量が小さいのに、明らかに価格の高いカードを見つけた場合は、「フラッシュメモリ」の種類を確認してみてください。

きっと「SLC」や「MLC」の採用されたカードだと思います。

交換時期

安いカードが「TLC」か「QLC」だとして、約1000回程度の書き換えで寿命を迎えるとなると、交換時期も考えておかないといけません。

デジタルカメラを例にとると、1回の撮影で1枚のカード全部を使うような撮影をして、、、というような感じで使って1000日間。

こんな使い方であれば、あまり交換を意識する必要はありません。

でも、ドライブレコーダーや監視カメラのように、随時、以前の記録を消しながら撮影をしているような機器で使用する場合は、あっという間に使えなくなりそうです。

パソコンやスマートフォンでも、頻繁にデータを入れ替えたりするような用途だと、1〜2年ごとに、寿命を迎える前に交換するというようなことも検討した方がいいかもしれません。

SD(microSD)カードにも寿命があるということは頭に入れておきましょう。

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